茨城県では日本脳炎ワクチンを生後6か月から ~当院が早めの接種をおすすめする理由~|つくば市の小児科|つくばキッズクリニック

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茨城県では日本脳炎ワクチンを生後6か月から ~当院が早めの接種をおすすめする理由~

💉 小児科医が分かりやすく解説
茨城県のお子さんは、
日本脳炎ワクチンを
生後6か月から接種しましょう

「日本脳炎ワクチンは、3歳になってから受けるもの」

そう思っている保護者の方も多いのではないでしょうか。

たしかに、日本脳炎ワクチンの標準的な接種開始時期は3歳です。

しかし、定期接種の対象年齢は、実際には生後6か月から7歳6か月未満までです。

当院では、茨城県にお住まいのお子さんについては、3歳まで待つのではなく、生後6か月を過ぎたら早めに日本脳炎ワクチンを接種することをおすすめしています。

👶 生後6か月から接種可能
💰 定期接種として原則無料
🛡️ 小さいうちでも免疫がつく
💉 ほかのワクチンと同時接種可能

🦟日本脳炎は、蚊が運んでくる感染症です

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによって起こる感染症です。

ウイルスを持ったブタなどの動物を刺した蚊が、その後に人を刺すことで感染します。

🐷 ブタがウイルスに感染 🦟 蚊がブタの血を吸う 👶 その蚊が人を刺す 感染
ポイント:日本脳炎は、人から人へ直接うつる病気ではありません。

原因となる蚊は、主に水田などで発生する「コガタアカイエカ」です。都市部に住んでいても、感染リスクが完全にゼロになるわけではありません。

ブタ、蚊、人を介した日本脳炎の感染経路を説明するイラスト
日本脳炎ウイルスは、主にブタと蚊を介して人へ運ばれます。

⚠️日本脳炎は、発症すると重症になることがあります

日本脳炎ウイルスに感染しても、多くの場合は症状が現れません。

しかし、いったん発症すると、次のような重い症状が急速に現れることがあります。

  • 高熱
  • 頭痛
  • 嘔吐
  • 意識障害
  • けいれん
  • 手足のまひ
発症した場合、約20~40%が亡くなるとされ、命が助かっても、運動障害や知的障害、けいれんなどの後遺症が残ることがあります。

患者数は多くありませんが、万が一発症したときの重症度が非常に高いため、ワクチンでしっかり予防したい病気の一つです。

👶「3歳になるまでは大丈夫」とは限りません

日本脳炎ワクチンの標準的な接種開始時期は3歳ですが、日本脳炎ウイルスを運ぶ蚊は、お子さんの年齢を区別してくれるわけではありません。

0歳や1歳のお子さんも、もちろん蚊に刺されます。

実際に国内では、過去に1歳前後の小さなお子さんが日本脳炎を発症した事例が報告されています。

日本脳炎ウイルスが活動している地域では、3歳になる前のお子さんにも感染する可能性があります。

そのため、日本小児科学会は、日本脳炎にかかるリスクが高い地域に住むお子さんなどに対して、生後6か月から日本脳炎ワクチンを接種することを推奨しています。

🌾茨城県で早めの接種をおすすめする理由

1茨城県はブタの飼育頭数が多い県です

茨城県は畜産が盛んな地域で、ブタも多く飼育されています。

農林水産省の2024年2月1日時点の統計では、茨城県のブタの飼育頭数は約42万4,000頭で、全国第7位でした。

ブタが多いことだけで、人への感染リスクが直接決まるわけではありません。

しかし、日本脳炎ウイルスはブタの体内で増え、蚊によって人へ運ばれるため、養豚が盛んな地域では、ブタの抗体検査などによってウイルスの活動状況を確認することが重要です。

2県内のブタから抗体が繰り返し検出されています

茨城県では、県内で飼育されたブタの血液を調べ、日本脳炎ウイルスに対する抗体を持っているかを毎年調査しています。

ブタから抗体が見つかることは、周辺にウイルスを持つ蚊が存在していた可能性を間接的に示す指標になります。

茨城県が公表している2024年度の調査では、7月下旬から9月下旬まで、7回連続で抗体が検出されました。

日本脳炎は「昔の病気」でも、「海外だけの病気」でもありません。現在も、日本国内の環境中に日本脳炎ウイルスは存在しています。

🛡️生後6か月から接種しても、きちんと免疫はつくの?

「小さいうちに接種して、本当に効果があるの?」

「3歳まで待ったほうが安全なのでは?」

と心配される保護者の方もいると思います。

日本脳炎ワクチンは、法律上も生後6か月から定期接種として受けることができるワクチンです。

3歳未満のお子さんは、1回の接種量が0.25mLとなり、3歳以上の0.5mLより少ない量を接種します。

日本小児科学会によると、第1期の3回をすべて3歳未満の接種量で受けた場合でも、必要な免疫が得られることが確認されています。

早く接種したからといって、3歳になったときに追加で接種し直す必要もありません。

🌷生後6か月から接種すると、副反応が増えるの?

生後6か月から接種したことで、特別に副反応が増えるというものではありません。

厚生労働省は、生後6か月以上7歳6か月未満のお子さんにおける日本脳炎ワクチンの副反応として、主に次のような症状を挙げています。

  • 接種した部分の赤みや腫れ
  • 発熱
  • せき
  • 鼻水
  • 発疹

こうした症状の多くは、接種後3日以内にみられます。

ほかのワクチンと同じように、ごくまれに重いアレルギー反応などが起こる可能性はありますが、日本脳炎ワクチンは生後6か月以上のお子さんを対象として、安全性が確認されながら使用されています。

💰生後6か月からでも、公費で接種できます

日本脳炎ワクチンの第1期定期接種の対象年齢は、生後6か月から7歳6か月未満までです。

そのため、生後6か月から接種を始めても、定期接種として原則無料で受けることができます。

接種券の発送時期や予約方法は、市町村によって異なる場合があります。お手元に接種券が届いていない場合や、接種方法が分からない場合は、お住まいの市町村または医療機関へご確認ください。

📅生後6か月から始める場合の接種スケジュール

日本脳炎ワクチンの第1期は、合計3回接種します。

日本脳炎ワクチンを生後6か月から始める場合の接種スケジュールを説明するイラスト
第1期は3回接種します。ほかのワクチンとの同時接種も可能です。
1 1回目 生後6か月以降
2 2回目 1回目から6日以上
標準的には6~28日後
3 3回目・追加接種 2回目から6か月以上
一般的にはおおむね1年後

その後、9歳以上13歳未満の時期に、第2期として1回接種します。

当院では、お子さんのほかの予防接種予定も確認しながら、接種スケジュールをご案内します。

💉ほかのワクチンと同時接種できます

日本脳炎ワクチンは、ほかのワクチンと同時に接種することも可能です。

生後6か月頃は、次のようなワクチンを接種する時期と重なることがあります。

🟡B型肝炎ワクチン
🟢五種混合ワクチン
🔵肺炎球菌ワクチン
季節によっては、インフルエンザワクチンとの同時接種も可能です。同時接種を上手に利用すると、受診回数を増やしすぎずに、必要な予防接種を進められます。

接種の組み合わせについて心配な場合は、お気軽にご相談ください。

よくあるご質問

Q.日本脳炎ワクチンは、3歳からではないのですか?

標準的な接種開始時期は3歳ですが、定期接種の対象年齢は生後6か月からです。日本脳炎にかかるリスクが高い地域のお子さんについては、日本小児科学会も生後6か月からの接種を推奨しています。

Q.早く接種すると、3歳でもう一度受け直しますか?

受け直す必要はありません。生後6か月から第1期の3回を予定どおり接種した場合は、次は標準的な第2期の時期である9歳以降の接種となります。

Q.0歳で接種すると、効果が弱くなりませんか?

3歳未満では接種量が0.25mLになりますが、第1期をすべて0.25mLで接種した場合でも、必要な免疫が得られることが確認されています。

Q.生後6か月からでも無料ですか?

定期接種の対象年齢内であれば、原則として公費で接種できます。ただし、市町村によって接種券の発行方法などが異なることがありますので、ご確認ください。

Q.夏を過ぎてから接種しても意味がありますか?

日本脳炎ウイルスを運ぶ蚊は主に夏から秋に活動しますが、ワクチンは翌年以降の感染予防にもつながります。夏を過ぎていても、接種できる年齢になったら、先延ばしにせず接種を進めることが大切です。

🌸 まとめ|茨城県では3歳を待たず、生後6か月から予防を始めましょう

日本脳炎は、発症する人数は多くありません。

しかし、発症すると命に関わったり、重い後遺症が残ったりする可能性がある、とても怖い感染症です。

茨城県はブタの飼育頭数が全国的にも多く、県内のブタからも日本脳炎ウイルスに対する抗体が繰り返し検出されています。

  • 生後6か月から定期接種として受けられます
  • 生後6か月からでも必要な免疫が得られます
  • 定期接種として原則無料で受けられます
  • ほかのワクチンとの同時接種も可能です
茨城県にお住まいのお子さんは、3歳になるのを待たず、生後6か月を過ぎたら日本脳炎ワクチンの接種を始めましょう。

蚊が増える季節を迎える前に、ワクチンでできる予防を進めておきましょう。

※お子さんの体調や基礎疾患、これまでの予防接種歴によっては、接種時期を個別に調整することがあります。詳しくは診察時にご相談ください。